ネコ先生~。最近、孔子の論語を読んでいるんですよ~。
へ~、ずいぶんと真面目な本を読んでるもんやな~。
知ってます?
「人の生き方で最も大切なこと」って何だか?
あ~、「恕(じょ)」な。
『己の欲せざるところ、人にほどこすなかれ(自分がされて嫌なことは、他人にもしちゃアカンよ~)』
ってやつやろ?
げっ! さすが国語教師!
ふふん、ワイを甘く見んなや。
じゃあ教師の生き方で最も大切なことって何だと思います?
ん~、せやな。
「ほどよく働いて、ほどよく稼ぐ」
ってことかいな。
聞いた僕がバカでした……。
いや、これ、あながちアホな話やないんや。
どういうことですか?
「これだけをやっていればOK」というものは教師の世界にはなかなか無いんやけど、これを続けていたら間違いなく教師人生が終わるってものはあるんや。
何ですかそれ!?
それはな……。部活や!
えぇ~!?
こんなことで悩んでませんか?
- 自分の専門ではない部活の顧問を任されて、指導に自信がないと感じている。
- 部活指導をやらないといけないせいで、授業準備の時間が削られて困っている。
- 部活指導のせいで休日に休めない。
- 部活内のトラブルに手を焼いている。
- 保護者からの過度な要求やクレームに困っている。
この記事で分かること
- 部活が及ぼす先生への被害
- 部活指導の仕事を減らすと得られるメリット
- 部活指導の仕事負担の減らし方
- 部活指導を減らしても周りに嫌われない方法
ということで、今日のテーマは部活顧問でいくで~!
お願いします!
なぜ顧問をしなければいけないのか
まず最初に聞くけど、何で部活の顧問ってしなきゃあかんと思う?
え、そんなの先生の仕事の一つだからに決まってるじゃないですか。
ところがどっこい。
学習指導や特別活動は教員の仕事やけど、部活動に関しては教育課程外の活動、つまり部活は絶対にやらなくてはいけない活動ではないんや。
え、そうなんですか!?
じゃあ、何で僕らは顧問をやらなきゃいけないんですか?
そこが学校教育界の闇なんやな。
法的にもかなりグレーにしか位置付けられてないくせに、実際はやらざるを得ない状況の仕事。
それが部活動顧問なんや。
確かに、僕も当たり前のように
「うちの学校、今テニス部の顧問がいないから、よろしくね」
とお願いされました。
まあ、どこの学校もそういうもんや。
けど、そのせいで心身共に疲れ切ってしまう先生が多く出てしまっているのも事実や。
部活動指導があるせいで、学習指導や学級経営のための時間が取れずにおろそかになってしまっている先生も少なくないからな~。
まったく、本末転倒やで。
でも、そんなグレーな存在だったら、「うちの学校は部活やりません!」みたいな学校が出てきてもよくないですか?
部活がなくならない理由
まぁ、部活がなくならない理由はいくらでもあげられるけど、かなり強引にまとめれば「ずっと続いているから」に尽きるやろな。
え、そんな理由で……。
でも、これってなかなか厄介な問題で、例えば「明日から部活廃止しま~す」ってなって困る人って誰だと思う?
う~ん、そうですね~。例えば、大会を主催している団体とか、スポーツ用品店とか、楽器屋、画材を販売している店とか、ですか?
ほうほう、他には?
高校部活の強豪校だったら、強い選手をスカウトしたいから中学の部活がなくなると困りますかね。あとは、単純に部活を頑張りたいと思っている生徒だったり、その保護者だったり。
ほら、ちょっと考えただけでも部活がなくなると困る人ってたくさんいるやろ? それに、部活がなくなると困る一人に、教員自身も挙げられるわな。
ああ、確かに。県大会目指して指導に燃えている先生はたくさんいますもんね。
それに、校長のきもちになって考えてみい?
近隣の学校はどこも部活をやっているのに、自分とこの学校だけ部活なくすってことがどれだけハードル度胸のいることか。
たしかに、「部活がないから、転校させてください」って教育委員会に苦情が殺到しそうですね
わいが校長でも、現状維持が一番やって思ってまうわな。
部活動のメリットへの反論
でも、そうは言っても、やっぱり部活ってあった方がいいんじゃないですか?
ほう、どんな理由でや?
ええと……。こんな感じですかね?
部活動のメリットとして考えられること
- 生徒のやりがい、達成感、成長に繋がる?
- 学級経営、生徒指導に役立つ?
- 生活リズムが安定する?
- 休日の活動も充実する?
どうです? こんなに部活動を行うことのメリットがありますよ♪
甘い! 甘すぎる!!
ええ~!? 何でですか~?
確かに、スポーツや文芸的活動を行うことで、やりがいや達成感といった成長が見込まれることは事実や。
でしょでしょ♪ そうなんですよ♪
ただし、それは部活動じゃなくても可能なことや!
地域のスポーツクラブでも、文化クラブでだって行えるものを、あえて部活動にこだわらなければいけない理由にはならんで。
で……でも、やっぱり学校内の仲間でやることに意味があるわけで……
そういう考えもある。
けど、時代は地域が一体となって子供たちの成長を支えていこうという流れになっているのに、いつまでも学校内だけの部活にこだわる必要はあらへんで。
で、でも……ほら。
学校内の部活動だからこそ、生徒指導においても役立ったりするじゃないですか。
やんちゃな子も野球部でしっかり指導してもらえると、学級内でも問題を起こさなかったり……。
その考えも危険な考えや。
部活動は生徒の成長には役立つけれど、生徒指導に役立つからという理由で部活を支持してしまったら本末転倒や。
部活動があろうとなかろうと、よりよい学級経営をするのが教師ってもんや。
でも、ほら、部活動があると、朝練習があるから遅刻も減って、生活リズムが安定しますよ
んなもん、部活に頼るなって話や。
そもそも、朝練習だって、教員の勤務時間前の活動なわけであって、かなりグレーな活動なんやで。
でも、部活があるから休日も充実した活動が行えるじゃないですか
それこそ幻想や!
本当に全ての生徒が休日の部活動で充実していると感じているんかいな?
本当は、休日くらいはゆっくりと休みたいと思ったり、のんびり読書したいと思っているんやないか?
わ……分かりません……
まあ何はあれ、教員側の部活動指導を行うデメリットだけは、はっきり言えるで。
部活動のデメリット
①時間が奪われる
②心身の疲労
まあ、部活動の顧問の仕事から解放されたら、中学校教員の精神は間違いなく今より解放される人は増えるやろな♪
嫌われずに顧問の仕事の減らす方法
★問題は、朝練と休日の活動
→最悪、午後練習は諦めよう
★やりたくないのではなく、できない理由を作る
→周りに嫌われないことは重要
ということで、何やかんや言うてきたけど、結局のところ、部活顧問の仕事をすっぱり辞めるのは難しいってのが現状や。
あれ? でも、さっき「法的にはグレーな仕事」って言ってませんでした?
まあそうなんやけど、ちょっと考えてみい?
「法的に根拠がないので、明日から部活指導はしません!」
なんて大々的に皆に訴えたら、どうなると思う?
「うわ~、やべ~奴キターーーー!」って感じですね
全国の学校には、鉄の意思で部活指導は一切しないという先生もいるみたいやけど、わいには絶対無理や。
管理職から市区町村の教育委員会に話もいって、「○○中学の部活をしない先生」ってレッテル貼られて、異動にも影響がでるのは必至やろからな。
う…確かに、それは恐ろしい
何やかんや言うても、我々は雇われの身なんやから、いくら法律でどうなろうが、現場の空気感はある程度大事にしないと、やっていけへんからな
法定速度40キロだけど車の流れに乗って走れ、みたいなことですねw
そこで大事なのは、部活動はやりたくないわけではないのだけど、やれない理由を作ることや。
どういうことですか?
朝練習(休日)の指導ができない理由の例
- (子供がいる場合)保育園の送迎があるため
- (親と同居)両親の体調がよくないため、朝は面倒を見なければいけないため
- (自身の体調)低血圧で、どうしても毎朝早く起きるのがしんどいため
- 子供の習い事の送迎、親の面倒、精神疾患気味のパートナーがいるため等、様々な理由により、極力休日の部活指導を入れないor他の先生(複数顧問の場合)にお願いをする
大事なことは、完全な嘘をつくのはNGってことやな。
子供いないのにいる言うたらアカンよ。
それともう一つ、できれば年度当初の部活顧問が決定する前の、学年末には管理職に相談をすること。
そうすることによって、負担を減らす案を考えてくれたり、複数顧問体制にしてくれて、自分は副顧問というポジションをゲットできるかもしれへんからな。
なるほど~
でも、そんなことしてたら、周りの先生たちから嫌な顔されません?
だから繰り返しになるけど、
「本当は朝練習の指導したいのですが、どうしてもできなくて、迷惑かけて本当にすみません。いつも、ありがとうございます!」
という姿勢が大事になるんや。
な~るほど~。
たしかにネコ先生って朝練いないけど、周りの先生たちに嫌な顔されないですもんね
もう一つ大事なことがこれや!
同僚の先生には
・常に謙虚な姿勢を忘れない
・手伝える範囲の仕事はなるべく手伝う姿勢をもつ
・同僚の話はよく聞き、相手の考えに共感の姿勢をもつ
・ちょっとしたお菓子とかをちょこちょこ配るなど、さりげない気配りを忘れない
勤務時間の拘束から解放される代わりに、勤務時間内の仕事には専念するのは絶対や。
結局のところ、教員だって人なんやから、コミュニケーションを良好にとらんと、職場内での働きやすさは全然変わってくるもんやな。
なるほど~
それと最後に。
人間関係を良好にするのは、生徒へも一緒やで。
生徒には
・部活動での活躍をホームルームの時間などを使い、積極的にクラスに周知する
・対象の生徒には個別で話をし、生徒との距離を縮め、自己肯定感を高める
生徒だって先生に認められれば素直に嬉しいもんや。
部活の指導が少なくっても、たくさん声をかけてくれる先生は自分のことを認めてくれているって思ってもらえるもんやで。
勉強になりました!
ということで、今日もはよ帰ろ~♪
まとめ
- 部活が辛いと感じている先生は、辞めるのは無理でも、減らす努力をする。
- 「したくない」のではなく、「できない理由」を作る。
- 年度末には管理職に相談する。(異動時は新しい学校の校長との面談時に相談する)
- 常に謙虚で低姿勢の態度を忘れずにする。
- 勤務時間内は最大限に職務に専念し、同僚への気配りや、生徒への積極的な関わりを行う。