はじめに

教師の使命について

「学校の先生になりたい!」

そんな思いを、誰もが一度は持ったことがあるのではないでしょうか?

それもそのはず、幼い子にとって、もっとも身近な“働く人”が「学校の先生」だからです。

勉強を教わるだけでなく、日々の生活を共にしながら、成長を認めてもらい、あたたかい言葉をかけてもらったことのある人は、きっと先生という存在を頼りになる存在だと感じていたことでしょう。

けれども、残念ながら先生に対して嫌悪感を感じている子や大人がいることも事実です。

それは、昨今の教職員によるわいせつや体罰等の不祥事が絶えないことが大きく影響していることでしょう。

子供たちの人生に関わる大事な時期を教え導く立場として、とても残念な傾向だと感じています。

とは言え、中学校の現場で教員生活を続けている中で、毎年必ず「先生になりたい」という夢をもっている子は一定数います。

そして、その子たちは決まって充実した学校生活を送っているのです。

私は教師の使命は、ここにあると思っています。

どんな夢を持ち、どんな人生を歩んでいこうとも、〈今〉を大切にできる。

今日という日を充実したものにする。

「行ってきます!」と笑顔で家を出た子供が、「ただいま!」と笑顔で家に帰る。

そんな当たり前の毎日を、当たり前のように繰り返し、その中で一人一人の子が自身の人生についての道を選び進んでいく。

そんな一人一人の背中を支え後押しできる教師を目指し、日々奮闘しています。

ブログを始めた理由 ~ブラックな現場~

このブログをはじめようと思ったきっかけは、学校のブラック企業問題が話題になっていることからです。

教師の勤務時間は各学校校長が定めることになっていますが、概ね8時頃~17時頃の間に設定している学校がほとんどでしょう。

とは言え、定時の時間しか勤務していない教員はほとんどいないのが実状です。

これは過去の私が初任者の頃の話になりますが、当時の学校では、部活動の朝練習があるため、7時には出勤しなければなりませんでした。

勤務時間は16時50分まででしたが、生徒が帰る最終下校時刻は部活動の午後練習が終わった後の18時。

「じゃ、勤務時間が過ぎたんで、お先に失礼しま~す♪」

なんて、さっさと帰る教員はもちろん誰もいません。

だって、勤務時間が過ぎても、生徒は学校で活動をしているのですから……。

小テストの採点、授業の教材研究、学級経営の準備をするのは、18時以降から。

20時に学校を出られれば、「今日は早く帰れたな」と思っていた日々です(笑)。

一か月の時間外の勤務時間(もちろん無給)が150時間超えは当たり前の世界。

そんな毎日でも「充実しているな~」と思えていた私でしたが、そんな考えは間違いだと気づかされる出来事がありました。

別の地域で働いている同期の教員仲間が、採用から半年ほど経って辞めてしまったのです。

理由は鬱です。

あまりにも多忙な教員生活に耐えられなくなり、布団から出られなくなってしまったそうです。

彼女とは初任者同士が受ける研修でしか顔を合わせたことはありませんでしたが、とても笑顔のすてきな人でした。

彼女の笑顔を奪ってしまうほどのものは何だったのだろう……。

その時から私の考えは変わりました。

子供たちを教え導く者として、まず何よりも自分自身の生活が本当に充実していなければならない。

そして、それは健全な職場環境でなければ成しえない、と。

もちろん私は一教師という雇われの身分ですので、学校のシステムを大きく変えることは、なかなか難しいです。

それでも、自分自身を変えることで、今よりももっと良い環境で働くことはできるはず。

そう思い、少しずつ実践を心がけてきました。

このブログの使命について

初任者の頃から10年以上が過ぎ、私も今では中堅・中核と言われるような世代になってきました。

自分で言うのもなんですが、管理職や同僚たちからは、それなりに評価され、それなりに信頼もされていると思います。

「今日はいつまで残業してくの?」

と、言われていた私ですが、最近は違います。

「ネコ先生、いつも帰りが早いのに、一体いつ仕事してるんですか?」

そう言われることが増えてきました。

充実した教員生活を送るには、まず自身の心身が健全であることが何よりです。

昨今話題になっている、働き方改革は、学校現場の環境を変える一助だと信じています。

もちろん、まだまだ残業時間の多い現場ではあると思いますが、国が労働時間を適正化しようと動いているのだから、個人としてもその流れには乗りたいものです。

健康で充実した生活を送るために。

このブログでは、そんな教員仲間の方々に、私が日々実践していることや考えていること、またライフプランを考えるうえで大事だと思うお金の話について発信していきたいと思います。

少しでもお役に立てていただければ幸いです。

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